摘要ノート「資本論」(13)
第三章 貨幣または商品流通
( 第三節 貨幣 )
c 世界貨幣
国内流通部面から外に出るときには、貨幣は価格の度量標準や鋳貨や補助貨や価値章標という国内流通部面でできあがる局地的な形態を再び脱ぎ捨てて、貴金属の元来の地金形態に逆もどりする。世界商業では、諸商品はそれらの価値を普遍的に展開する。したがってまた、ここでは諸商品にたいしてそれらの独立の価値姿態も世界貨幣として相対する。世界市場ではじめて貨幣は、十分な範囲にわたって、その現物形態が同時に抽象的人間労働の直接に社会的な実現形態である商品として、機能する。貨幣の定在様式はその概念に適合したものになる。