摘要ノート「資本論」(53)

第23章 資本主義的蓄積の一般的法則

第四節  相対的過剰人口の種々の存在形態
資本主義的蓄積の一般的法則

社会的な富、現に機能している資本、その増大の規模とエネルギー、したがってまたプロレタリアートの絶対的な大きさとその労働の生産力、これらのものが大きくなればなるほど、産業予備軍も大きくなる。自由に利用されうる労働力は、資本の膨張力を発展させるのと同じ原因によって、発展させられる。つまり、産業予備軍の相対的な大きさは富の諸力といっしょに増大する。しかしまた、この予備軍が現役労働者軍に比べて大きくなればなるほど、固定した過剰人口はますます大量になり、その貧困はその労働苦に反比例する。最後に、労働者階級の極貧層と産業予備軍が大きくなればなるほど、公認の受給貧民層もますます大きくなる。これが資本主義的蓄積の絶対的な一般的な法則である。

 ますます増大する生産手段量が、社会的労働の生産性の増進のおかげで、ますますひどく減って行く人力支出によって動かされうるという法則ーこの法則は、労働者が労働手段を使うのでなくむしろ労働手段が労働者を使うという資本主義的基礎の上では、労働の生産性が高くなればなるほど、労働者が自分たちの雇用手段に加える圧力はそれだけ大きくなり、したがって、労働者の生存条件、すなわち他人の富の増殖または資本の自己増殖のために自分の力を売ると言うことはますます不安定になるということのうちに表わされている。

第五節 資本主義的蓄積の一般法則の例解

a 1846-1866年のイギリス

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