摘要ノート「資本論Ⅲ」(3)

資本論 第3巻

第一篇 剰余価値の利潤への転化と
剰余価値率の利潤率への転化

第三章 利潤率と剰余価値率との関係

剰余価値率 m' = m/v
利潤率 p' = m/C = m/c+v

p' = m'v/C = m'v/c+v
この等式は、次のような比例式であらわすことができる。

p' : m' = v : C
利潤率 対 剰余価値率 という比は 可変資本 対 総資本 という比に等しいわけである。この比例式からは、利潤率p' はつねに剰余価値率 m' よりも小さいということが出てくる。なぜならば、可変資本 v は、C すなわち可変資本と不変資本との合計 v+c よりもつねに小さいからである。

(Ⅰ) m' は不変な場合

 m' は不変で v/C は可変な場合

同じ剰余価値率で機能する任意の二つの資本の場合には、利潤率のあいだの比は、それぞれの総資本に対する百分比で計算された可変資本部分のあいだの比に等しい。

 m' と C は不変で v は可変な場合

剰余価値率と総資本とが不変ならば、最初の利潤率と可変資本の変化によって生じた利潤率との比は、最初の可変資本と変動した可変資本との比に等しい

 m' は不変、v は不変で C は v の変化によって変化する場合

可変部分が増加するときには追加資本の拘束が行なわれ、可変部分が減少するときには前から充用されていた資本の遊離化が行なわれる。

 m' と v は不変で c は可変、したがって C もまた可変な場合

剰余価値率と可変資本部分とが不変な場合には、利潤率は総資本に反比例する。

 m' は不変、v も c も C もすべて可変な場合

(Ⅱ)m' が可変な場合

 m' が可変で v/C が不変な場合

同じ構成をもつ二つの資本の利潤率の比は、その二つの資本の剰余価値率の比に等しい

 m' と v は可変で C は不変な場合

二つの利潤率の比はそれぞれの剰余価値量の比に等しい

 m' も v も C も可変な場合

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