摘要ノート「資本論Ⅱ」(42)

第三編 社会的総資本の再生産と流通

第二十一章 蓄積と拡大再生産

第一節 部門Ⅰでの蓄積

1 貨幣蓄蔵
2 追加不変資本
3 追加可変資本

第二節 部門Ⅱでの蓄積

第三節 蓄積の表式的叙述

1 第一例
2 第二例
3 蓄積が行なわれる場合のⅡcの転換

資本主義的蓄積という事実は、Ⅱc=Ⅰ(v+m) を排除する。とはいえ、資本主義的蓄積が行なわれる場合でも、以前のいくつかの生産期間に行なわれた蓄積過程の進行の結果として、Ⅱc が Ⅰ(v+m) に等しいだけでなく、それよりも大きくさえもあるという場合が起こりうるであろう。これはⅡでの過剰生産であって、それはただ大きな恐慌によってのみ調整され、その結果として資本はⅡからⅠに移ることになるであろう。・・・だから、資本主義的生産では、Ⅰ(v+m)が Ⅱc に等しいことはありえないのであり、言い換えれば、相互の転換で両方が一致することはありえないのである。これに反して、Ⅰm/xをⅠm のうち資本家Ⅰが収入として支出する部分だとすれば、Ⅰ(v+m/x)はⅡc に等しいことも、それより大きいことも、小さいこともありうる。しかし、Ⅰ(v+m/x) はつねに Ⅱ(c+m) よりも小さくなければならない。しかも、Ⅱm のうちの、どんな場合にも資本家階級Ⅱが自分で消費しなければならない部分だけ、より小さくなければならないのである。

before 目次 next